ニコニコ動画と実況板

  • ニコニコ動画ひろゆき2ch実況板を参考にして作ったらしい。けど、当然ながら色んなところが違う。
  • どちらも映像を観ながらツッコミを入れるという点では同じだけど、それまでの実況板は参加する人全員が同じ時間にテレビの前にいて(録画実況っていう手もなくはないけど)、今まさに流れる映像を観ながらリアルタイムに掲示板に書き込む。その性質上、人気番組ではサーバーが負荷に耐えられなくて落ちる、ということもよくあった。代表的な実況掲示板の一つである「チャットちゃんねる」の名前が示すように、それはチャットによく似ていて、参加者同士のレスの応酬も活発だ。『ラピュタ』『ナウシカ』なんかの人気番組だけを実況してると、みんなが一斉に同じことを書き込んでるだけ、という印象を受ける。それも実況の楽しみの一つではあるけど、必ずしもそれだけじゃない。自分が定期的に参加する、ある長寿アニメの実況は、30分で500レス程度。(実況的な意味で)人気番組の10分の1程度で流れも緩やか、レスの応酬も発生しやすい。また、長寿番組であればあるほど毎週実況するメンバー、というのはどうやっても固定されてくる。その週の実況は前週使用したレスの最後の書き込みからスタートする。スレには番組の始まる前から待機している人たちがいて、終わってからも他にこれといった番組がなければ、その場に留まってだらだらと雑談するパターンも多い。全国一斉放送などではなく、U局なんかで時間帯バラバラに放送される番組は、それぞれ別のメンバーが集まっているため、それぞれに異なった雰囲気、地域性が生まれる。その局によって挿入されるCMの違いなんかも面白い。実況民は自分たちのことを、TVK実況民、MX実況民、AT-X実況民なんて面白がって呼んでいる。
  • ニコニコ動画のコメントは動画に依存している。動画のどの部分にコメントしたか、というのは分かり易い。実況を追っていたら動画の方がおざなりになっていた、ということが起きにくい。
  • 厳密にはニコニコ動画は擬似的に「みんなで実況している」という感覚を作り出しているだけで、そこにリアルタイムのコメントの応酬はない。自分の前にそれを見た人が残したコメントが流れる、というだけだ。動画が削除されない限り、いつでもコメントできるけど、そのコメントにレスがついたかどうかを見るには手間がかかる。