アルテミス・スコードロン 春は出会いの季節です/扇智史/ファミ通文庫

春は出会いの季節です アルテミス・スコードロン (ファミ通文庫)


トップをねらえ!』とか、『E.G.コンバット』とかその辺。いやなんかもう作者も突っ込んで欲しそうだしいっそスポ根『マリみて』、と言っちゃった方がいいのか。


世界設定を解説する地の文から、「おまえら俺の考えた設定をちょっと聞けいいから聞け」というような熱意が噴き出していて、共感を覚えました。いや特に設定が凝ってるってわけでもないんですけど、なんだろうねー小林めぐみ作品から溢れてるような、自分の作る世界への愛着?それもなんか違うけど、ああ、この世界を描写してて楽しいんだろうなあ、という気がしてきて、まあ作品としてはともかく、こういうのは嫌いじゃないです。単に作者の性格なのかもしれないけど。


イラストは『Dクラッカーズ』以来の村崎久都なんですけど、この人のキャラは、なんというか、目の自己主張が強いですね。「お姉さま」役の人とか、目つきキツイなあ。悪役かと思いました。もうちょっとこう、柔らかめの方が、個人的にはいいんじゃないかな、と。


総じて、結構ウェルメイドーな感じだと思うんですけど、なんでこれ売れなかったんだろうな。自分みたいに打ち切り決まってから読む人間がいるからか。