エロ漫画家の一般デビュー
http://d.hatena.ne.jp/megyumi/20061114/p5"を読んでて思ったけど、これに関しては幾つかパターンがあると思う。
一つは、エロ漫画家時代とはまるっきり作風を変える(エロ臭を消す)パターン。あずまきよひことか、典型的な例だと思う。あずまんがの頃はまだ微妙に面影が残ってたけど、今では完全に別物。ふーかはウェストに肉がちょっと余ってるのがマニアックでいいらしいですが、これはエロ漫画時代にはなかった技術というか、なんというかですよね。エロ臭を消す、という点ではドラゴンエイジで連載しているcuvieの『ドロテア』もそうで、個人的にはガッカリ。まーエロ漫画の方で描くのやめたわけじゃないんで、別にいいんですが。鳴子ハナハルの『かみちゅ!』も比較的そういう気配は絶とうとしてるような気がします。まー消そうとしても消せないものってのもあるわけですが。こういうのだと、エロを描いてるということを一般作から入った読者側が想像できなくて、黒歴史扱いされたりするのかしら。
二つ目は、エロをお色気レベルにまで抑制してるパターン。現状ではこれが最も多いのかな、という気がします。電撃大王とか、マニア向け雑誌に特に。『まほろまてぃっく』のぢたま某とか、『シャナ』のコミカライズやってる笹倉綾人とか、同じく『乙女はお姉さまに恋してる』のコミカライズやってるあらきかなおとか、ドラゴンエイジで描いてる的良みらん(関係ないけど、公式サイトの記述によると『まぶらほ』のコミカライズって当初、この人が担当するはずだったんですね)とか。……こうして見ると、エロ漫画時代から既に萌えエロ漫画で通ってた人が揃ってますね。あと、少年誌では、大暮維人の『エアギア』とか。
三つ目は、エロ漫画時代からエロ以外の何かで目立ってて、それを武器に一般でも頑張ってるよ、という人。このパターンの出世株は、okama先生。扱いはちょっとアレとはいえ、民放のゴールデンタイムで自キャラが流れる時代だからなあ……。あとは、加賀美ふみをの描くバカップルのイチャイチャとか。まー後者は、自分としてはエロと組み合わさってこそ最大の攻撃力を発揮してたと思ってるんですが。
四つ目は、一般向けでもエロ漫画とあんまりやってること変わらないやん!という人。これは、当然ですが少年系と比べて規制が緩そうな青年誌系に多いと思います。最近「「ちん革」なる特集でいぬぶろを載せたヤングジャンプとか、今は多少落ち着きましたが、A・浪漫・我慢とか、一歩間違えば濡れ場が始まりそうな『キミキス』東雲太郎等を載せてるヤングアニマルとか。初期のヤングガンガンは何をとち狂ったか、LINDAにガチエロ漫画を描かせてたこともあったなあ。
しかし、おこがましいとは分かってても、それまでエロ漫画として親しんできた人がエロを描かなくなる、っつーのは少々寂しいですよね。エロ漫画読みを長く続けてくためには、そこら辺の感情をうまい具合に処理いていくことが必要なんだと思う。