立喰師列伝
- 特に熱心な押井ファンというわけでもないのだけど、面白かった。ただ、慣れるまで退屈なのは否めないかも。
- 押井守が設定した「立喰師」なる存在?人種?の所業を通して、戦後昭和日本を振り返る。虚実入れ乱れていく様が、トンデモ系の新書かなんかを読んでいるようで、心地いい。
- 見てて面白いのは、「予知野屋」と「ロッテリア」のパートかなあ。どっちも現代人に馴染み深いっつーのもあるんだろうけど、テンションが高くて、パロディも多め。ロッテリアの店長に扮した神山健治も熱演。このとっつき易さってのは、そのまま万博以降の外食産業の、無駄にあけっぴろげな雰囲気を表現してる云々、とかはともかく、人に薦めるならこのパートだけまず見せる、とかもいいんじゃないかな、と思った。
- ラスト近くでは、山寺宏一と榊原良子なんつー豪華すぎる面子による親子の対話が。立喰師に身をやつした男とそれを心配する老いた母親。うーん渋い。なにわぶしぶしかつおぶし〜。
- 実際、ナレーションの山ちゃんは100分ほどの上映時間の中で、下手な1クールのアニメなどよりよほど喋ってたような気がするけど、ギャラとかどうなってんだろう、と下世話なことを考えてしまう私。
- つーかこれ、団塊世代とかに向けて広告するべきじゃなかったのか。もしくはそれよりもちょっと前の人に。
もっぺん、その内見るかも。てか、NHK辺りでやらないかねこれ。23時辺りに、さも新手のドキュメンタリー番組のような顔してしれっと。
とりあえず、原作小説(isbn:4048735160)が先かなー。今のあれだと、いつになるか分からないけど……