ミッションスクール/田中哲弥/ハヤカワ文庫JA

ミッションスクール (ハヤカワ文庫JA)


これ読んでから、どうにも腹の調子がよくないんですけど、なんかの呪いですかね。


当初電撃hpにて連載されていたものの、不評により打ち切り。幸運にも早川書房に拾われ、この度文庫化することになった作品。……というようなことがあとがきに書かれてるけど、「大久保町」の前科があるので、どこまで信用していいものやら。個人的にはいやこれ電撃hpに限らずどこに載っても賛否両論あるだろうと思ったのだけど、はてなの感想を見ると9割以上が褒めてた。みんな「人は選ぶだろうけどけど俺は好き」というスタンスで。ということはなんだ?はてなは「田中哲弥に選ばれし者たち」ばかりが集う秘境なのか?それともやっぱり褒めるのが普通で、むしろ電撃hpの読者層が特異だったのか?最近は、「推定少女」に出てくる「こどもの味方」ばりのうさんくささで中高生ってそんなに視野狭いかあ?ということを考えている身としては、電撃hpの読者層が未熟だったというだけとは考えたくないのだけど。


仮に電撃hpの読者層からこの話が受け入れられなかったとして、それはなんでか。不条理さ云々よりは全体から漂うおっさんくささのが気になるんじゃないかなあ。なんつうか、この作品において女の子が脱いだりする場合、ライトノベル的な思春期読者へのサービスというより部長が宴会で女子新入社員に働くセクハラぽいんだよなあ。秋山瑞人とか竹宮ゆゆこかもたまにすげーおっさんくさいなあ、と思うことがあって、でも両者ともライトノベルのレーベル内で人気作家になれたのは、そこら辺をうまい具合に処理してるからだろうなあとか。失礼ですねすいません。


つーわけで、小説それ自体は頭痛くしつつ結構楽しめたのだけど、その受け止められ方とかにはいまいち疑問が残りました。