かのこん(2)〜はじまりはじまり〜/西野かつみ/MF文庫J

かのこん〈2〉はじまりはじまり (MF文庫J)


付き合い始めて一ヶ月、人目をはばからずイチャイチャしてくるちずるに、耕太は今ひとつ踏み込めない。そこに新ヒロインが登場する。


タイトルがなんだか1巻目のようで紛らわしいなあ。ただ、新人賞受賞作をシリーズ化した場合、真にシリーズ化を意識した作品作りを始めるのは2巻目以降ということで、1巻と設定が矛盾することも少なくないので、2巻が「はじまり」というのはあながち間違いじゃないかもしれません。


1巻では、何かとこのシリーズで話題になるえろえろシーンは、冒頭からいきなり30ページほどにわたって展開されていましたが、それ以降は鳴りを潜め、普通の作品運びとなっていました。そこから伺えるのは、冒頭で読者を引き込もうという意図であり、それ以上のものは見出せなかったのですが、この巻では入浴シーンやあのお尻ぺんぺんなどバリエーションも増え、作者がはっきりとえろえろシーンをこの作品の売りの一つに据えた感があります。


んで、

そのいちゃいちゃラブラブが、18禁的に走らずに少年向けエッチシーンの枠内で頑張ってるのも、わりと好みだったり。


http://www2e.biglobe.ne.jp/~ichise/book/series/kanokonn.htmlより


これは結構、巧い具合に的を射てるんじゃないかな、と思ったり。「デビル17」の、「セックス&バイオレンス!」な、おっさんくさい直接的なエロとはある意味対極。萌えエロゲのそれとも微妙に違う。少年漫画のお色気シーンの進化版。この辺は、色々妄想すると楽しい気もするけど、まとまった思考がまだできてないので、またいつか。