封仙娘娘追宝録・奮闘編2 切れる女に手を出すな/ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫

切れる女に手を出すな―封仙娘娘追宝録・奮闘編〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)


短編集第2弾。なんか読書にまとまった時間が取れないと、自然と短編集増えるな……。

ごつい男のゆううつ

嫌がる子どもにどうやって注射(鍼)を打つか、という話。初めて読んだ時、オチに至るまでの過程に微妙に釈然としないものを感じたことを覚えています。なんというか、論理としては納得いくんだけど、実際そううまくいくかな?という。なんとなく、オーフェン最終巻のひっくり返し方に感じた不条理さに似てるかも。フィクションだしそんなこと気にしちゃいけないというのは分かってるんですが。まあ面白いから別にいいんですけどね。

殷雷の最後!!

なんといってもこの巻の見所はこれ。富士見短編集ではおなじみ、嘘最終回ネタ。変わり果てた和穂の姿を見て、彼女にこんな目をさせてはいけないと決意する鈴旋。記憶はなくしても、その想いは消えない。ろくご風人情劇。こういうところ、この人の書くキャラってみんなオーソドックスな感情の動きをしてると思うんだけど、だからこそ安心します。


全体的に和穂と殷雷の仲をからかったりとか、そういうカップリング(?)ネタが多かったような気がします。この二人の場合、作者が恋愛関係に発展させないだろうとファンが信じてるからこそ成立するネタですね。