お嬢の浴室

ニライカナイをさがして」で、使用者に合わせてインターフェイスを変えるコンピュータというのが出てきました。そこから連想したのが、自分が複数冊の本を並行して読み進められない理由。勿論、内容がごっちゃになるというのもあるんですけど、それ以上にある本を読んでる間は、自分の頭がその本の文章を理解するために最適化されてるからではないかなあと。比較的癖の強い秋田禎信上遠野浩平、削りに削った神坂一、奇を衒わない賀東招二。どれも私にとっては長年親しんできた文章ですが、どうしても二冊以上を並行して読もうとすると、文体の違いが壁になる。序盤はペースが上がらない。多分、そこら辺の切り替えが人より遅いんでしょうね。国語、数学、英語がごっちゃになって出題されるSPI試験みたいな。あとは文字の大きさとか行間の狭さとか、そういうのも関わってくるんだろうけど。


んで、そこから、もしキャラとか設定とか全部ひっくるめた物語の構造そのものを作品から抽出できるとしたら、それを表現する文章のみをフィルタリングソフトみたいなものを使って自分好みのものに翻訳できないかなあとか妄想してみました。秋山瑞人の文章で読む「マリみて」とか、西尾維新の文章で読む「フルメタ」とか、そんなの。まあ、まず物語の構造ってのがあって、絵柄や文章はそれを表現する手段に過ぎないっていうありえない前提が通ればの話ですが。……なんか、「北斗の拳」で「TO HEART」とか、そういうのと同じ発想ですね。