蓬莱学園の革命!(1)/新城十馬/富士見ファンタジア文庫

蓬莱学園の革命!〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)


学園の権力者、野々宮花江が学生の中から一人、選ばれた人間の願いをなんでも叶えるチャンスを与えてくれる。二週間に一度のその日、今回選ばれたのは土木建築研所属、1年生の折川育郎、またの名をピエトロ・ピエッティ。考えに考え抜いた彼の願いは、道を修繕し、川べりを整備して、きれいな公園を作り、快適な学園を作ることだった。


……とにかく疲れました。この人の饒舌さと装飾過剰は留まるところを知りません。お嬢様が起きて、入浴して、朝食を食べて。これだけで40P超。単に量が多いだけならまだいいんだけど、文章にまるで緩急というものがなく、ただ食事するだけでも買い物するだけでもあの大仰な講談調の文章が、序盤こっちが盛り上がってない内からテンション全開で綴られるものだから……。あの文章は好きだけど、なんというか胃がもたれました。まあ、それでも楽しめた辺り、好きになった方の負けだなあ、と思うわけですが。


内容は、400Pかけた序章といった感じで、続きが出ないことにはなんとも……と言いたいところなのだけど、そうもいかず。とりあえず、「魔獣!」のあの人がああいう形で出てくるとは思いませんでした。発売当時の状況は知らないけど、シリーズ全体の総括っぽい雰囲気がしなくもないので、話が進めばほとんど伝説級の人物みたいになってる「初恋!」主人公・朝比奈とかも出てきたりして。


とりあえずろくごまるには復活したので、次はこっちを待つことにします。あっち以上に険しい道のりになりそうだ……これを元ネタにしたらしいネギまでも読んで飢えを凌ごうか。ネギまと言えば、PS2ネギま!」のゲームをエルスウェア(蓬莱を仕切ってた会社・遊演体が前身?みたいなものらしい)が作ってたと聞いて全米が泣いたり泣かなかったり。