「続きは来週」って嫌い

昨日に続いて朝日新聞の文化面特集記事「鑑賞してますか」から。この特集、結構面白い。


今回は、漫画雑誌や連ドラなど「連続もの」が売れなくなっているという話。ジャンプやサンデー、マガジンなども連載作品の単行本は売れているものの、本誌の売上げが激減している。その原因は、先が見えないものに付き合って自分の有限な時間を消費するのは嫌だという思いが一つ。そして、何曜日に何が発売されるからそれを毎週追いかけよう、などという「習慣性」が現代人には身につきにくいからだというのもあるとか。


価値観の多様化とか他にも幾つか思いつく原因もあるんだろうけど、わりと納得できる意見でした。漫画喫茶の隆盛も、一つには長編漫画を一気にまとめ読みしたい、みたいな思考が背景にあるんだろうし。ジャンプの富樫の件とか考えても、漫画雑誌ってシステムそのものが既に古いものなのかも。ただ、この場合の「習慣」ってみんながみんな同じテレビ番組を見て、同じ漫画を読んで……という話題を共有するための習慣がなくなっただけであって、別に悪いことではないと思うんだけどなあ。だからといって、それを「個性」とか表現しちゃうとケツがかゆくなるんですが。

マンガ雑誌や連ドラの低迷は「習慣」をなくした現代生活の表れ、と言ったら大げさだろうか。日常を律していた「たが」が外れていくのが、見えるような気がするのだが。


大げさだと思います。