神様家族(5) 恋愛体操/桑島由一/MF文庫J

神様家族〈5〉(MF文庫J)


ドラッグストアで万引きして店員に捕まったところをテンコに助けられた小学生の兄妹。その兄の方が、何を間違ったのか、テンコにプロポーズしてしまう。それを発端に、今まで微妙な距離を保っていたテンコと佐間太郎の距離が広がったり縮まったり。


テンコさんが主役の巻。泣いたり、笑ったり、落ち込んだり、怒ったり、目まぐるしく表情を変える彼女を見るのは非常に楽しいです。一方、前巻から神山家でテンコと佐間太郎とで三角関係を為すこととなった久美子は既に諦めかけてるような状態で、当て馬臭ぷんぷん。一応、料理を作ったり、朝、佐間太郎を起こしに行ったりでテンコと争う素振りは見せるんだけど、それが「素振り」にしか見えないのがちょい寂しい。この巻はテンコがメイン、ということもあるんだろうけど。このまま報われない不遇キャラとして愛されることになるのか……それはそれでいいけど、もうちょい頑張れ。


話の構成的にも、いつもの200P過ぎた頃から始まる急傾斜もなく、比較的まとまってる巻だったのではないでしょうか。