ゼロの使い魔/ヤマグチノボル/MF文庫J

ゼロの使い魔 (MF文庫J)


目覚めるとそこは異世界だった。ってなもんで、突然魔法学院の生徒ルイズに召喚されてしまった主人公。行き場のない彼は、ルイズの使い魔としてやっていくことになる。異世界召喚系ファンタジーコメディ。


今まで典型的な封建社会の中に生きてきた女の子が、その常識が通じない世界から来た男の子と出会ってちょっときゅんと来ちゃう、というような内容。元ネタの(と言ってもそんなに問題ないでしょう)ハーマイオニー@ハリポタは確かマグル(魔法を使えない人)出身で、そのことをしばしば血統を重視する同級生に馬鹿にされ、コンプレックスを跳ね除けるために一生懸命勉強して優秀になることを自分に課していました。この話のヒロイン、ルイズは逆で自身旧く由緒正しい血統に生まれ、そのことを誇りに思っているけど、同時にそんな血統なのに魔法ひとつろくに使えない自分にコンプレックスを抱き、優秀になりたいと願っている。そんな感じ。設定とキャラがちゃんと繋がってる、ってのはいいですね。


ただ、ルイズが主人公を振り回すより、主人公がルイズにその仕返しをしている描写の方が面白いと感じてしまうのは……まあいいか。