粗筋の書き方

最近、本の感想を書く時は文章の訓練も兼ねて、意識的に粗筋を添えるようにしています。というのも、もうちょっと他人を意識した、他人に伝わる文章を書こう、それだけ独立して読まれても理解できる感想を心がけよう、と思い立ったからなんだけど、これが結構難しい。本の内容(=他人の意見)を自分で理解して十分に咀嚼しつつ、「適切」な文章量で他人に伝えるという訓練を自分がどれだけ怠ってきたか痛感しました。そういえば、英語のテストで出される、長文の要約とかも苦手だったなー。


正直、書くだけなら自分の意見*1を書く方が筆もスイスイ進むんですよ。他人からはどんなに支離滅裂に見えようと自分の中で書きたいことは既に決まってるわけだし、読む本がどれだけ違っても所詮自分の視点ってそんな変わらないから、使われる言葉もある程度決まってくる。でも、粗筋を書くっていうのは他人の考えを成文化しなきゃいけない。勿論、自分の注目してるところによって多少は違うだろうけど、基本的に押さえきゃならない筋は一緒の筈で、それを見つける過程が難しい。どこまで書けば他人が理解してくれるか分かってなきゃいけない*2。普段触れない他人の考えを文章にする以上、駆使される語彙もまた普段のものとは変わってくる……


いや、まあ毎回適当なとこで妥協しちゃうんですけどね。愚痴りたいわけでもなくて、世間の、本の粗筋を書いてる編集者の人たちもあれでなかなか苦労してるんだなあ、と。……書き出しは調子いいのにどう〆ればいいか必ず悩むってのも私の悪いところです。してみると、以前ある人に言われた「お前は結論が先に来てる」ってのも合ってるのかもしれない。

*1:自分独自の意見ってわけじゃなくね

*2:自分の考えを書く時は、書きたいこと全部書いちゃう人なので。推敲できませんと言ってるようなもんですが