天使のいない12月/leaf

唐突に323絵のゲームをやりたくなりました。で、選んだのがこれ。厭世家の主人公が性行為を通じて生死とか人生観とかそんなものについて色々思い悩んだりするゲーム。総プレイ時間10時間にも満たないのを1ヶ月かけてちまちまやりました。


キャラの悩みがあまり現実に根ざしてるように見えなくて、非常に抽象的な語りに埋め尽くされてるゲームでした。例えば主人公は前述した通り世間が嫌いで、よく「自分みたいな奴はいつ死んでもいい」みたいなことを言います。普通のゲームなら、そこに何らかの理由を求めると思うんですよ。過去に何かあって、それが今でもトラウマになっている、みたいな。その方がイベントも作り易いし、そのトラウマを解消することがこのゲームの目的なんだな、とプレイヤーが思うことで俄然話に興味も湧いてくるわけです。でも、このゲームの主人公ではそういうものがない。あっても味つけ程度。主人公はなんとなく世界が嫌いってだけで、そこには現実的な悩みはない。まー過去の出来事一つが人格形成の大元になったって人はあまりいないでしょうし、自分の思春期の頃を思い返してみても、これといった具体的な悩みはなくただなんとなくもやもやした葛藤みたいなものが心の大半を占めてたってのが本音なので、これはこれで現実的といえる、のかも。ただやっぱり凄い浮世離れしてる話ではある。鍵ゲーのファンタジー部分とは違う感じで抽象的でした。それが好きか嫌いかはその人次第。ちなみに私は、雰囲気自体は気に入りました。キャラに感情移入できなかったのがマイナス。


キャラでは、「家に帰ってオナニーして寝るだけ」のインパクトでしーちゃんがダントツ。いい感じに病んでおりました。というかあの画像、コラだと思ってたよ……