巌窟王#24「渚にて」(終)

30分後日談。今までの目まぐるしい展開に比べ穏やかで、「いい最終回だった」。20話「さよなら、ユージェニー」でそれまでパンパンに張ってた緊迫感がぶつりと千切れちゃったんで落差はそれほど感じられないけど、前回までをやってさてどういう最終回にするか、ということを考えてみるとこれ以上を要求するのは少々酷だったのではないかと。各キャラクターのその後も丁寧に描いてました。パティスタンの「ペッポ!?」は笑った。ユージェニーは断固、前の髪型の方がいいと思います。不親切というか、いまいちよく分からないくだりはアルベールがユージェニーのピアノに気付いて走り出したところ。あそこらへんの時系列がどう繋がってるのかが分かりづらかった。ユージェニーと再会するところを描かなかったこと自体はまあ余韻を残すということで納得できるんだけど、ユージェニーがピアノを弾き始める⇒ピアノに気付いてアルベールが走り出す⇒誰かが入ってきたのに気付いてユージェニーが顔を上げる⇒終、くらいでいいんじゃないかな?ベタ過ぎるか?あそこはちょっと不自然でした。あとまあ、王国と帝国の戦争といった言葉が急に出てきたのもちょっと蛇足だった。


残ってる伏線?らしきもの

  1. 巌窟王」の正体
  2. 伯爵は脱獄してからどうやって復讐のための資金を集めたか
  3. 巌窟王がアルベールのキス?で消えた理由
  4. ペッポの性別


2chで挙げられてた不満は大体こんなところ。この内、1は伯爵が牢獄で出会った謎の寄生生物?ぐらいの扱いでいいんじゃないですかね。聖書とかでよく出てくる人を惑わす蛇みたいな。話が終わるにあたり、そんなに解決すべき点だったとは思えない。2は、どうとでも想像できるんで以下同文。3。私の不満が残ってるのはここかなー。耳元で何か囁いたというのが確定してるんなら、エヴァ劇場版でリツコさんが最後ゲンドウになんと言ったか、みたいな議論を可能だと思うんだけど、変にキスしてるみたいに見えるから、それを一部の人の趣味と重ねて要らぬ争いが起こってる。ここはまあ、最終回で明かされてもよかったんじゃないかと。4はまあ、その人の心次第ということで。あとシリーズ通して不満なところと言えば、結局フランツという本来復讐に無関係な人を巻き込んだ伯爵の胸の内が分かんなかったとことか色々。


話よりも演技、演出、音楽による盛り上げ方がうまいのがこのアニメ、ってのは何度も言ってることだけど、それは今も変わらない考え。ただ、話自体も強引なところはあったにせよ、そんな破綻したものではなかったというのが重要な点。だからこそこんなに盛り上がることもできたし、その上でお話と見せ方、どっちがより作品に貢献してるか、と言われれば見せ方、というだけのこと。それが話よりも見せ方、終わり方よりも過程が重要という私のアニメの見方にうまくマッチして最後まで楽しく見れました。

盛り上げたとこでどーんと終わってさあ明日へ、なんてのは男性的快感曲線ストーリー、静かなエピローグを流して余韻を味わわせてそのまま終わるのは女性的快感曲線ストーリー‥とかいってみる。

作業日誌 - 整理整頓より


あー。なんか分かるような分からないような。

                                                                                                              • -