鉄コミュニケイション(2) チェスゲーム/秋山瑞人/電撃文庫

鉄(くろがね)コミュニケイション〈1〉ハルカとイーヴァ (電撃文庫)鉄(くろがね)コミュニケイション〈2〉チェスゲーム (電撃文庫)
犬とロボットと、ついでに人の話。猫の地球儀でも、この人、非人間のキャラクターを書くのがうまいなあと思ってたけど、この話はその魅力が凝縮されてる。人間とロボットの違いというのを殊更語らず、ロボット間だけで通じる無線、それを羨ましがる人間の主人公とか、そういうエピソードで見せてるのもいいなあ、と思いました。E.G.コンバットほどの熱さ、疾走感はないし、重要な伏線であるはずのハルカと飛車丸の過去やらなんやらがあっさりし過ぎで、構成的にもなんだか散漫でいまいち入り込めなかったりもしたけれど、キャラクターは秋山作品の中では一番好感が持てました。なんつうか、「いいやつら」だった。特にナイトがイーヴァに段々と引き込まれてく辺りは最高。