屋根裏の遠い旅/那須正幹/偕成社文庫

2人の少年が学校の屋根裏から「太平洋戦争に日本が勝利した世界」に飛ばされてしまう架空歴史小説、『ライトノベル研究序説』でこの小説は現在進行形の反戦小説的な見方ばかりされてるけど、ラノベ的な叙情性とかもあるのよん、みたいに紹介されてたので読んでみた。現代の価値観からすると異質な、「お国のために戦う」ことを積極的ではないにしろ善しとし、主人公たちが忌避してきた教師が、主人公を庇って死ぬ辺りなど、なんとも言えないやるせなさがあったけど、ライトノベルとしては、ズッコケシリーズに比べればいかにもキャラクターの魅力が足りなかった。

復刊された偕成社文庫版の挿絵は渡辺ひろしとなってるけど、劇場版『スレイヤーズ』などの監督を務めたアニメーターのわたなべひろしかな？