あさっての方向。#12「ここにいること」

ようやく最終話までこぎつけた……。


あさっての方向。1 [DVD]



結局最後まで、尋兄の存在が一番の癌だ、というのは変わりませんでした。エロゲ界隈では三大ヘタレ主人公とかいて、私は鳴海孝之@君が望む永遠くらいしか知らないんですが、尋兄が彼と違うのは、ここでも書いた通り、ラスト近くまでほとんど内面を吐露しなかったことだと思います。孝之みたいにぐじぐじ悩むのなら、まだ「ああ、こいつはこういうキャラなんだな」と納得することができますが、尋兄の場合変に飄々としてるもんだから、椒子さんに何も知らせずからだのところに行った背景にも何か人知れぬ事情があったんじゃないか、と勘繰ってしまう。そこらへんが一部視聴者をして、製作者の都合で動いてるキャラ、と言われてる理由じゃないかな。結果的にはただ逃げてただけだと認めてましたけど。それならまあ、尋兄の心情の変化については、理解できなくもないです。その様が、観てて楽しいものだったかどうかは別として。それとも、私が色々読み取れてないだけ?ディスコミュニケーションがテーマであるだけに、視聴者に対してもディスコミュニケーションを貫いたのか知らん。


からだと椒子さんに関しては、うまくまとまってたと思います。からだは徹が探しに来てくれ、また彼を看病することで、自分がまだまだ子どもで、もっと人に頼ってもいいことを学び、椒子さんはからだと琴子を通して、ちょっとだけ素直になった。よかったよかった。


また、演出と作画が味方して、2人とも性的な意味ですっげー魅力的なキャラだったのは、言うまでもありません。地味な第一印象に反して、もう媚び媚び。大人からださんはおっぱい。おいしいおっぱいいいおっぱい。中身が子ども、見た目は大人だけに、やたら健康的で無防備にお色気を振り撒いてました。大人になったから、慣れないおっぱいに重心が狂わされ、振り回されてずてーんとこけるんですよ?こんないいおっぱいは10年アニメ見てきて初めてかもしれない。



一方の子ども椒子さんはというと、対照的に野暮ったいメガネ、そばかす、変な髪形と第一印象はサイアクだったのですが、24歳の内面からほとばしる色気がむんむんと匂いたってきて、最高でした。尋兄に平手打ちしようとしても幼女の身長じゃ届かなくてぴょんぴょん跳ねたり、子どもの頃出来なかった友だちと思い切り遊ぶことを成し遂げて満足し、泥だらけで誇らしげに腕をぶんぶん振り回しながら帰路についたり、「友達できた?」と聞かれて黙ってからださんを指差したり。あああもう最高だ。全ての萌えアニメは道を譲れ!



琴美は、まあ狂言回しというかなんというか。それでもちゃんとキャラが立ってる辺りは流石だと思うけど、正直その役目は徹の姉のエロい渡辺明乃でもよかったんじゃ?という気はしなくもない。願い石関連については、まあなくてもいいとは思うけど、あんまり気にすることでもなく、それで評価が下がるということは、あんまりないかな。


徹に関しては……まああの流れでくっついても仕方はないよなあ、とは思うけど。でもまあ、だからって納得できるもんでもなく。要は、からだと徹がイチャイチャしてる様子を見ても私はいまいち幸せになれないなあ、ということなのだけど。


あと、脳内フォルダに保存しておくべきなのは藤村歩小林七郎伊藤郁子


終わってみれば、当初想像していたよりずっと綺麗な終わり方でした。丁寧な作画と演出を十二分に堪能。さて、原作はいつ読もうかな。