ライトノベル各レーベルのノベライズ割合
某所で、「電撃には数合わせのノベライズがない」みたいな話をしていて、そういえばあそこ最近減ったよなあと思いました。最初はむしろ、スニーカーから引き抜いてきた人たちとノベライズばっかりという印象だったんですが。
それで、ちょっと気になったので、主要少年レーベルの、創刊当初と、ここ1年のレーベルごとのノベライズ発刊数を調べてみました。基本はYahoo books調べです。手集計なんで、細かいところのミスがあるかも……というかありそう。
各レーベル創刊時
レーベル | 創刊 | 総冊数 | ノベライズ数 | ノベライズ割合(%) |
---|---|---|---|---|
角川スニーカー文庫 | 86.8 | 10 | 3 | 30% |
富士見ファンタジア文庫 | 88.11 | 36 | 0 | 0% |
電撃文庫 | 93.6 | 24 | 2 | 6% |
ファミ通(ゲーム)文庫 | 96.3 | 9 | 9 | 100% |
スーパーダッシュ文庫 | 00.7 | 37 | 12 | 33% |
富士見ミステリー文庫 | 00.11 | 40 | 2 | 5% |
MF文庫J | 02.7 | 42 | 27 | 64% |
富士見の1年目はノベライズ0。これは意外でした。ざっと歴史を遡っていくと、このレーベルの最初のノベライズは、伊藤和典の「機動警察パトレイバー」かな?
スニーカーは、ここでは創刊を86年8月としていますが、この頃はまだ「スニーカー文庫」というレーベル名もなく、創刊がいつかということに関しては諸説があるようです。ここでの数字は参考程度に考えておいて下さい。ちなみに、ノベライズは内2冊が富野由悠季「ファウ・ファウ物語」、ノベライズではない残り7冊の内6冊は同じく富野監督による「リーンの翼」でした。2年目も、ガンダムだけで10冊以上。なるほどガンダム文庫か。
電撃は、ここらへん参照。
アスキー傘下のファミ通は当初、完全にノベライズ専門だったみたいです。そこに嬉野秋彦、秋津透、吉岡平らが加わって、じわじわとオリジナルを増やしていった感じ。
ここ1年(05.4-06.3)
レーベル | 総冊数 | ノベライズ数 | ノベライズ割合 |
---|---|---|---|
角川スニーカー文庫 | 75 | 17 | 23% |
富士見ファンタジア文庫 | 112 | 4 | 4% |
電撃文庫(ゲーム文庫含む) | 167 | 15 | 8% |
ファミ通文庫 | 97 | 38 | 39% |
スーパーダッシュ文庫 | 58 | 2 | 3% |
富士見ミステリー文庫 | 49 | 2 | 4% |
MF文庫J | 66 | 5 | 8% |
枝分かれした電撃ゲーム文庫はどうしようか迷ったんですが、結局本体の方に入れました。ちなみに、ゲーム文庫の総冊数は11です。
とりあえず、MFの激減っぷりが異常。まあ「巌窟王」「アクエリオン」の設定資料集とかを何故か出してはいるんですが、それだけオリジナルで勝負できる弾が増えてきたってことでしょうか。角川では、富士見が少ない分スニーカーは多いですね。ガンダムに、エロゲーに、角川が出資してるアニメがメインという感じです。
レーベルの地力があればノベライズは少ない、とそんな単純なものでもないと思いますが、まあこんなもんかな。
多分、創刊当初から今までの推移を全部データにするとかすればもうちょっと何か言えるんですけど、流石にそこまでする体力も時間もありません。誰かこの少ないデータで考察とかできる人はしてやって下さい。