C.V.(1)(2)/倉上淳士

C.V. (1) (FTCシリーズ (8))C.V. (2) (FTCシリーズ (9))


官能小説家、特撮、ギャルゲー会社と何故か業界モノばかり描いている倉上淳士の声優物。99、00年に講談社から発売されたコミックをFOX出版が復刻。ロックが好きで、ミュージシャンの仕事をサポートしたくてレコード会社に入って数年。突然、アニメ声優のCD担当になり……というのが粗筋。


とりあえず業界漫画描きだけあって「REC」とか「そんな声出しちゃイヤ!」とかと比べればネタは結構濃いと思うけど、終わり方が打ち切りだったせいか、かなり中途半端になっちゃったなあ。結局、主人公も仕事でいいとこ見せてないし。ネタが濃いってのも前述の声優漫画2作と比べての話で、「イヴの林檎」とかもうちょっとその仕事に対する熱意が伝わってきたような気がしなくもない。でもそこそこ面白い。いやまあ、この人の描く女の子が好みってのもぶっちゃけあるんだけどさ。


もうちょっと続いてたとしたらやってたネタって何だろう。アーティスト志望の声優とか、芸能人が大役に起用される話とか、31人分のCDとか、ラジオパーソナリティとか、給料が安い新人声優のバイト事情とか、そんなん?そういやこの話、男性声優1人も出てきてないですね。そこら辺も絡めていくつもりではいたんだろうな……続いてれば。


とりあえず講談社はマガジンで連載してる「あにMR」をちゃっちゃと単行本化するといいですよ。厳密には声優漫画じゃないけど。