ラノベ系のシェアード・ワールド、コラボ、アンソロジーなど

恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より―

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フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫)


基本的に単行本になってる奴のみ。「シェアード・ワールド」と「原作つきアンソロジー」の区別とかはかなり適当。

シェアード・ワールド

SNE関連。執筆している作家の多くはSNE所属。『ミラー・エイジ』は(多分)TRPG関係ないリレー小説。『ルナル』は基本的に友野祥のシリーズでアンソロジーが1巻出たのみ。

田中芳樹関連。最初は本人が執筆していたが何らかの事情で中断していたものを他の作家に委ねている。『KLAN』は3巻目以降、作家を変え書き継がれていた(のでシェアード・ワールドとは普通言わない)。『自転地球儀世界』も三巻目は一条理希との共著。

その他。
グイン・サーガ」は栗本薫が没し、今年から複数の作者による外伝を掲載した「グイン・サーガ・ワールド」の刊行が開始している。

原作つきアンソロジー

TRPGで有名なF.E.A.Rも複数作家による小説シリーズは出してるけどこれはSNEみたいにシェア・ワールド展開とはいわない……のかな?
あとなごみ文庫エロゲーのアンソロジーがメインのラインナップみたいです。

クロスオーバー?

既存の作品のキャラクターを登場させているもの。ファミ通文庫コラボアンソロジーは「狂乱家族日記」「“文学少女”ガーゴイルとバカの階段を昇る」「まじしゃんず・あかでみい」が出ている。
それとこれはNDSのゲームソフトだけど「電撃学園RPG CROSS of VENUS」なんてのも。

原作なしアンソロジー

どれも90年代序盤〜中盤にかけて角川書店から出版されたファンタジー・アンソロジー。既存の人気作品の書き下ろし外伝が多い。

「小説創るぜ!」は各作家が読者から投稿された設定を小説化したもの。
ザ・スニーカー100号記念アンソロジー」は雑誌に掲載されたものの単行本未収録となっていた作品をまとめたもの(吉田直の遺作『トリニティ・ブラッド』の、安井健太郎による外伝も収録)。
臥竜覚醒 電撃ゲーム小説大賞短編小説傑作選」はタイトル通り。
「ミステリ・アンソロジー」は巻ごとに「名探偵は、ここにいる」「殺人鬼の放課後」「密室レシピ」「殺意の時間割」「血文字パズル」とテーマが分かれていた。

共作?

同じ物語を三人の登場人物の視点から見つめるというもの。各作家がそれぞれの視点を担当。
またとまとあき、塚本裕美子は夫婦の連名で執筆活動をしていた。
原作者+実際の執筆に当たった作家、という組み合わせはここでは割愛。

その他


「電撃コラボレーション」は「まい・いまじね〜しょん」「MW号の悲劇」「最後の鐘が鳴るとき」の3巻が出ている。基本的には特定のテーマに沿った短編を各作家が執筆するというものだけど、各作品の繋がりはあったりなかったりで、どこに入れていいかいまいち分からなかったのでここに。
跳訳近代文学の名作をライトノベルとして脚色。大河ノベルはシリーズ物を月に1冊、1年間続けて12巻で完結させるというものだったが、企画として完走できたのは清涼院流水西尾維新のみ。後者の二人は発売が遅れ、一月一冊という括りが消えている。


あと、同人誌だけど桜庭一樹×桜坂洋の「桜色ハミングディスタンス」とかMF文庫Jの作家による「みみっく!」とかありましたね。


ラノベの魅力のひとつが世界設定にあるとして、それをみんなでシェアしていこうっていうのはむしろ当然の流れだと思うので、ガンガンやってほしい。素人目にはソードワールドとかもっと外部の作家に書かせれば……とか思っちゃうんだよな。