「ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破」公開記念 深夜の緊急鼎談キャストコメント要約

緒方恵美

序の時は一番最初はまたエヴァをやるのかというのが正直なところだった。パチンコやゲームなど、いわば同人的なもので年に2、3回はエヴァという作品に触れてきたのだけど、同じ物がずっと続くことに思うところはあった。
実際やってみて、庵野秀明さんが作られているからこそエヴァというのを実感した。
序では旧作と比べて大人が大人らしくなっていた。私自身としてはシンジはTVシリーズと変わらなかった。
破は台本を読んでみて(製作が遅れていたため全てではなかった)で衝撃を受けた。序で感じた、旧作とはちょっと変わったなという印象が、破では大きく変わっていく。これやらなきゃいけないのかと思うだけで心が痛くなった。
とにかく、庵野さんのされることなので。皆さんの期待に沿う(期待を削ぐ?)ことはないと思います(笑)。
綾波レイファン、アスカファンの方は必ず惚れ直すと思います。私がシンジとして見た時に、ああヤバい、と思うくらいに素敵でした。自分についてないものが勃ってしまった。マリちゃんも二人とは違った意味で強烈なキャラでした。

三石琴乃

破はお待ちかねのアスカちゃんやら加持くんやらマリちゃんやらたくさん魅力的なキャラが出てきて絶対に面白いです
アスカちゃんかわいくてほんとに。女の子として可愛いのもあるし、不器用な女の子としてキュート。
個人的にはまた生きて加持くんと会話できたのがとても楽しく幸せでした。相変わらず二枚目で飄々としてる加持くんが魅力的ですよ。
マリちゃんとは残念ながらアフレコで一緒にならなかったので、公開を楽しみにしています。
アフレコは、後で尺を調整してくれるということで、自分の間で喋ることが出来ました。
見所は、みんな出てくる人たちが不器用で、それが前向きに生きようとすると運命が悪戯してちょっと切ないことになったり、細かいキャラクターの心のひだが揺れるところだと思います。

長沢美樹

10年前、エヴァはTVで初レギュラーを取った作品でした。その時のフレッシュさが出せるか不安になりながら今回アフレコに臨みました。ちょっと噛んだりすると庵野監督に「10年前は出来てたのにね」と言われて(笑)、くそーと思いながら頑張りました。
破では大きな変化がありました。新作カットが増えて、マヤのエピソードも増えてます。
この制作集団の方たちにどういう印象を持っているかというご質問を頂いたんですが、庵野監督たちは凝り症の職人さんたちの集まりみたいな感じです。妥協することを知りません。台詞に関して言えば一発OKは絶対なくて、5テイクぐらいはやります。
あとは、庵野監督がちょっと下駄をはいてないのが寂しい気がします(笑)庵野監督といえば下駄だったので。結婚して幸せになったからですかね(笑)

林原めぐみ

レイちゃんとの付き合いも長くなりまして、それを私に聞かれても、ということを聞かれてることがありまして、トップに挙げられるのが人類補完計画ってなんですかってことなんですけど、それはわたくしにもお答えできません、なんてことを潜り抜けつついよいよ破が公開です。
破は全然ちがうんですよ。のっけから違うんです全然。作品終了後、ゲームなどで綾波レイであって綾波レイでないな、というものがあった場合、私はこれは4人目だから、5人目だから……と思いながら演じてきたわけですけど、序から引き続きのレイちゃんは久し振りに2人目のレイちゃんが蘇りました。破では名台詞をなぞるだけではなく、言ったことないような言葉がたくさんあり、それらはレプリカではなく、自然に出てきました。
ファンはドキドキするんじゃないでしょうか。のっけからえ?え?え?の連続だと思うんですけど、スピード感もあり映像の説得力もあり。最後には疑問がどうでもよくなっているというか、疑問を抱く暇もないほどのたたみかけになっていると思います。